KOYOROKU・SANKOFUROKU
壷陽録・三光譜録
こようろく・さんこうふろく
■著者名:平戸松浦家家臣、坂 為左衛門(法名:兎誕)
■著作日:1758年(宝暦8年)
 

平戸松浦藩の正史「家世伝」の編集士は壷陽録について妄説が多いとして家世伝の記述の参考にはしないと書き残しています。しかし他の文献と合わせて見ていくと様々な歴史の事実が浮かび上がってきます。元々相浦谷を本拠としていたが平戸松浦氏の配下になった「宗家松浦氏」に関することも多く書かれており、軍記物語として読めば非常におもしろい読みものであるとされています。
「壷陽録」と「三光譜録」は本文の内容は同じであり、奥書のみが異なります。
「壷陽録」の著者は「獅子門三世 誕子」としてあります。
「三光譜録」の著者は「獅子門三世 叢林舎兎誕旧号坂 為左衛門」としてあります。
おそらくは同一人物ではないかとおもわれます。
書かれた年代は「三光譜録」の奥書に宝暦八年(1758)と記してあります。その後に「壷陽録」も奥書が書き換えられ改題されたのではないかと思われます。
(澤 正明氏 松浦旧記の考察より抜粋)