実盛谷(さねもりだに)現在地:愛宕山の北東側、現在高速道路が通っている辺りの谷

平成9年市教発行の「武辺城跡発掘調査報告書」の記述によると実盛谷と本山トンネルの間にある尾根の付近に造成された平場跡があり、周辺には石塁も見られるという。半坂を突破した平戸方が、拝別当で川を渡らず丘陵を越えてきたときに応戦する砦があったのかもしれない。しかしそのルートは起伏の激しい地形で、当時としてもかなり険しい道のりだったと思われる。おそらく平戸方の大半は大曲記の記述にあるように、拝別当で川を渡り陸路を通って白魚渡瀬の河原から攻めたのではないだろうか。

実盛谷入り口付近 高速道路により削られた山肌

 
絵図
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