当主館・井戸(とうしゅやかた・いど)現在地:丸茂邸(瀬戸越3丁目10付近) 当主の住まいはどこにあったのか絵図を作るうえで一つのポイントであったが、全体の発掘調査もされておらず現地を捜査しようにも宅地化により困難な状況であった。そんな中で一つ手掛かりになるのが松浦史料博物館所蔵の「大智庵城古図(表題なし)」に描かれている井戸の位置である。ひときわ目を引く大きさで描かれている。この場所は主郭から見て北東の端に位置する平場で、崖下を流れる文珠川が水堀の役割を果たしており、館を建てるには十分な広さの平場もあり水も確保できるとなると館を置くのにはうってつけの場所だと思われる。戦時中には軍の施設が建てられ、現在は宅地化されているので館の痕跡は見当たらないが、今回付近のあるアパートの裏手の竹藪の中に井戸の跡らしきものを確認することができた。しかし周辺の家の方々に聞き取り調査をしても詳細が分からなかったので断定はできない。 |
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大智庵城古図(仮名) | 古図に描かれた井戸部分のアップ | |||
丸茂邸敷地内 | 丸茂邸敷地内に建つ軍の炊事施設跡 | |||
アパート裏にある井戸跡らしき痕跡 | ||||
絵図 |