空堀（からぼり）現在地：大智庵城跡公園周辺

主郭の平場から2〜3m低い位置に平場を取り囲むように半周、東北西方向に土塁を伴う空堀跡がある。昭和57年頃、空堀の一部が発掘調査されている。その結果深さ1.4m最大幅2.2mの空堀で土塁の高さは2mと推定できるとしている。発掘が小範囲だったこともあり遺物の検出がなく築城の時期に迫ることができなかったことが惜しまれるとして結んでいる。現在は土砂や草木の堆積物でわかりにくいがわずかな凹みが確認できる。
松浦史料博物館所蔵の「大智庵城古図（表題なし）」によるとカラ堀の幅は二間（3.6m）としてあり、簡単な造りではあるが、しっかりとした空堀が北方面からの敵の侵入を防ぐ目的で造られたようだ。